2022年11月版 Matter対応スマートホーム家電は発売されたのか?
OSCA (Kazufumi Hamano) 更新
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本連載では、スマートホームの新規格「matter」に早くから注目して記事「新しいスマートホームの共通規格 Matter とは何か?」などで概要をお伝えしてきました。 2022年09月に開催されたAppleのイベント「WWDC 2022」でiOSがmatterに対応することが発表されましたし、Googleも同様の発表をしていますが、2022年11月現在、日本においてmatter対応のスマートホーム家電は登場しているのでしょうか? 本稿ではその調査結果を共有します。
結論:まだ発売されていない
先に結論からお伝えすると「まだ発売されていない」のが現状のようです。
スマートフォン側は対応しているが…
スマートホーム家電を操作するスマートフォンのiOS側については、WWDC 2022 や Google I/O 2022 で新しいOSから対応することが発表されました。Apple と Google のそれぞれのホームアプリのホームページで matter に対応したことが確認できます。
また、 iOS のマニュアルページには Matter 対応アクセサリのペアリングについても記載があります。
以上のように家電を操作するコントローラーとなるスマートフォン側は準備バッチリといった模様ですが、スマートホーム家電側はどうでしょうか?
IKEA DIRIGERA はどうなった?
IKEAは先駆けて、2022年05月に IKEA DIRIGERA というmatterに対応した製品を10月にも発売するとアナウンスしていました。 しかし実際のところ、IKEAの店舗やホームページを確認しても見当たらず、まだ製品を投入できていないように見受けられます。
Phillips Hue は?
スマート照明で大きなシェアを持つ Phillips Hue もホームページ上で Philips Hue Bridge のソフトウェアアップデートで matter に対応することをアナウンスしていますが、そのアップデートは2023年第1四半期になる見込みです。
SwitchBot は?
日本でも利用者の多いSwitchBotですが、規格を策定する Connectivity Standards Alliance(CSA) に加盟しいておらず、matter への対応は今のところ不明です。
まとめ
以上のように、スマートフォン側はMatterへの対応が進んでいますが、スマートホーム家電側がまだという状況です。 大きなシェアを持つ Phillips Hue が2023年とアナウンスしていますので、2022年内はMatter対応のスマートホーム家電の発売は厳しいかも知れません。
引き続き本連載では、新しいスマートホーム規格 Matter について追っていこうと思っていますので、ぜひSNS(@oscalabo)などをフォローして頂けると幸いです。