スマートヘルスケア家電入門、買う前に知っておくべき事
OSCA (Kazufumi Hamano) 更新
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多くの人に一歩先行く次世代のライフスタイルを実現して欲しいと、スマートホームの基礎知識について解説する本連載。 ここからは、皆さんの健康管理を助けてくれるスマートヘルスケア家電について解説していきます。
スマートヘルスケア家電とは?
ここでいう「スマートヘルスケア家電」とは何でしょう?
これまでも体重計や体温計、血圧計など健康に関する家電は世の中に溢れていましたが、ここで話題にしたい「スマートヘルスケア家電」とは、次のような特徴があるものです。
- インターネットやスマートフォンと接続できる
- 計測した身体情報(ヘルスケアデータ)をスマートフォンやクラウドに保存できる
「計測した身体情報がリアルタイムに自動的にスマートフォンに連携されて閲覧できる」ということはとても些細なことに聞えるかも知れませんが、一度体験すると元には戻れない体験になります。
ヘルスケア家電を購入する前に知っておくべきこと
そんなヘルスケア家電をこれから揃えようと考えている読者の皆さんに、ぜひ購入前に知っておいて欲しい事があります。 次のような失敗例を良く耳にするからです。
陥りがちな失敗
- ヘルスケア家電をいくつか購入したが、「体重」「血圧」「体温」…などそれぞれの計測データごとにアプリが異なり、ヘルスケアデータを一箇所で管理できていない。
- スマートフォンへのデータ連携が自動的に行われず、操作しないとデータ連携されない。
- 家族全員で共有して利用できなかった。
このような失敗をしないためにも、ぜひ本稿を最後まで読み進めてもらえればと思います。
1. ヘルスケアデータを保存する中心アプリを決める
ヘルスケア家電を購入するにあたり、最初に考えるべきは「記録したヘルスケアデータをどこに保存しておくか」ということです。 上記の失敗例に挙げたように「体重はアプリA」「身長はアプリB」などと項目ごとに記録するアプリが違うと不便ですよね? できるだけ一箇所に様々な身体情報をまとめたいものです。 そのためには、自分が何のアプリ(プラットフォーム)を中心に沿えるのかの戦略はとても重要です。
ヘルスケアデータを記録するアプリを大きく分類すると次の2つがあります。
- スマートフォンOS系アプリ
- メーカー系アプリ
スマートフォンOS系アプリというのは、皆さんがご利用のスマートフォンのOSと親和性が高いアプリのことです。 具体的にはiPhoneをご利用の方はiOSの「ヘルスケア」アプリ、Androidをご利用の方は「Google Fit」アプリがそれにあたります。 こちらの最大のメリットは、いくつものヘルスケア家電のメーカーを跨いでヘルスケアデータを保存することができることです。
- iOS ヘルスケアアプリ
- Google Fit
一方メーカー系アプリは、ヘルスケア家電の特定メーカーのアプリです。 例えば日本の計測器で有名なオムロン社で言えば「OMRON connect」というアプリがあり、オムロン社の家電で計測したデータを保存しておくことができます。 「このメーカーの製品しか持っていない」という方はメーカー系アプリを中心に考えても良い知れません。
メーカー | アプリ |
---|---|
オムロン | OMURON Connect |
Withings | Withings Health Mate |
筆者の考えはと言えば、スマートフォンOS系のアプリを中心に考えることをおすすめします。 上記の通り、様々なメーカーの家電を跨いでヘルスケアデータをまとめることができるためです。 ご利用のスマートフォンに合わせて、iOSの「ヘルスケア」アプリ、もしくはAndroidの「Google Fit」アプリにヘルスケアデータを集約させるように考えるのが良いでしょう。
2. データの連携方式
気をつけるべき点の2つ目は、「どのようにデータが連携されるか?」です。 ヘルスケア家電の説明を見てみると「Bluetooth対応」と書かれているものと「Wi-Fi対応」と書かれているものがあります。
Wi-Fi接続に対応しているスマート家電は、Wi-Fi接続時に自動的にデータをクラウドに保存してくれる製品が多いです。
一方「Bluetooth対応」の製品は、Bluetoothの性質上、スマートフォンと接続する操作を行った上で、さらにデータを連携する操作をさせないといけません。
筆者はできるだけWi-Fi接続できて、データも自動的に保存してくれる製品を選ぶようにしています。
3. 家族で共有して利用できるか?
注意すべき点の3つ目は「家族で共有して利用できるか?」です。
これはヘルスケア家電の種類にもよりますが、例えばスマートウォッチなどは個々が持つものですので家族と共有利用することはないですが、体重計などは家族で共有して利用するかと思います。 家族で共有利用したいにも関わらず、一人分のデータしかスマートフォンやクラウドと連携できない家電があります。 ヘルスケア家電を選ぶ際にお忘れなく確認するようにしてください。
まとめ
本稿ではスマートヘルス家電を購入する前に知っておくべきことについて解説しました。 皆様のヘルスケア家電の導入の参考になれば幸いです。